【マウリツィオ・ポリーニ】に聴く 〜 世界最高峰の音楽 〜
■お金をかけずとも楽しめる「世界最高峰のもの」とは
僕は「コーヒー」が好きで、毎日ブラックコーヒーが欠かせません。
1年くらい前に、50年続く"老舗の純喫茶"に入った時の事です。
【1杯:1,300円】もするコーヒーを、「せっかくだから」と頼んだのですが、あまりに奥の深い味わいに、虜になってしまいました。
※ このコーヒーについては、別の機会で紹介したいと思います。
そのお店は、60代の夫婦が2人で営んでいるのですが。
「うちが世界で一番美味しいと思っているコーヒーはこれ」だと、おかみさんは言います。
さて、そこから【音楽の話】に飛びますが。
このコーヒーを飲んだ数日後、電車移動中にふと思ったのです。
「庶民の僕でも、お金をかけずとも楽しめる世界最高峰のものはないか?」
しばらく考えた末に出た答えが、【映画】と【音楽】でした。
昔「クラシック音楽」を聴いていた時期があり、特に好きだったのが、ベートーベン・ショパン等の【ピアノ曲】でした。
「あの頃は、ピアニストを気にして聴いていなかったな」
そう思い、「世間的には、誰が一流のピアニストと呼ばれているんだろう?」と、ネットで検索。数名のピアニストの演奏を、YouTubeで探して聴いてみたのです。
■マウリツィオ・ポリーニの音楽
この人が、【マウリツィオ・ポリーニ】。
イタリア出身の、世界最高峰のピアニストと呼ばれるうちの1人です。
初めて、彼の「ショパン:エチュード」を聴いた時には、鳥肌が立ちました(笑)
※せっかくなので、聴きながら続きを読んでみてください。
(スマホだと、聴きながら読めないかもしれません)
聴いて頂けるとすぐに気づきますが。
彼の演奏には、【1つ1つの音】に「芯の通った強さ」があります。
「音」というのは、空気中の振動を聴覚によって「音」として認識されるものですが。「良い音」ほど、空気中で分解されないまま、「ストレートでかつクリアな音」として耳に届きます。
彼の【鍵盤を叩く1つ1つの音】が正にそれで、「雑味のないクリアな音」そのものです。
そればかりか、【リズム】や【強弱】についても、まるで「人が演奏しているとは思えないほど正確」です。
ただし、そこに機械の音のように温かみがないかというと、そうではなく。【正確な演奏】の中に、しっかり「演奏者として息づかい」や「伝統を重んじる崇高な想い」が聴こえて来るのです。
■ピアニスト:2つのタイプの演奏者
ピアニストには、大きく分けて2つのタイプの演奏者がいると聞きます。
1、自らの感受性を、演奏によって表現するタイプ
2、作曲家の意志(ベートーベン・ショパンなど)を、忠実に再現するタイプ
これは個人的な所感ではありますが。
「1のタイプ」の最高峰が、【マルタ・アルゲリッチ】だと思います。
僕の好きなジャズピアニストの【上原ひろみ】が、アルゲリッチを「1つの高み」だと話している事を踏まえると、ひろみさんもこのタイプの演奏者だと思います。
そして、「2のタイプ」の最高峰が、【マウリツィオ・ポリーニ】だと思います。
このように、【ポリーニ】と【アルゲリッチ】とを比較して聴いてみると、双方をより味わい深く堪能できると思います。
■最後に
冒頭でも記載しましたが、【ポリーニ】と【アルゲリッチ】と言った、世界最高峰の音楽を、今ではYouTubeなどで気軽に楽しめるようになりました。
もちろん【生演奏】とか【オーディオ】など、言い出したらキリがありません。あくまでも、「僕くらいの庶民でも、お金をかけずに楽しめるもの」としての紹介です。
これを機に、興味を持って頂ける人がいれば、嬉しいなと思います(^^)