【自己実現】は、加減が大切

最近は、【生き甲斐】や【自己実現】について、考える時間が増えていています。

というのも、もうすぐ「起業」してから3年近く経ちますが。

起業して以来、「俺にも何かできないかな？」と言った趣旨の相談を、色んな人から、しばしばされる事があります。

これについて、最近はこんな風に思うのです。

■「自己実現（目標）を持ちたい」というストレス

このような相談をしてくる友人を見ていると。

【自己実現】という欲求から、かえって【ストレス】を抱えている人が多いように思うのです。

【自己実現】とは、本来「人生を明るくするためのもの」なのに、「これではまるで本末転倒ではないか？」とさえ思ってしまいます。

しかし、この「自己実現が、ストレスとなる現象」は、何も僕の周りだけの話ではないようで、アメリカ等では「社会問題」として扱われているとも聞きます。

■【自己実現】と【承認欲求】

「自己実現が、ストレスをなる事」の原因を考えると、僕は【承認欲求】が関連しているように思います。

というのも、友人達が【自己実現】と思っているものの正体は、「誰かに認めてもらいたい」や「お金を稼ぎたい」という【承認欲求】だったりする事が多いからです。

※ 僕の中で「お金を頂く事」の定義は、「相手からの最大の信頼」であると解釈しています（そうあるべきだと思っています）。

しかし、世間的に【承認欲求】は、「人生を生きにくくするもの」と、悪いものとして捉えられる事が多いように思います。

でも、僕はそうは思いません。

「承認される（認められる）事」は、それ自体が一種のコミュニケーションだと思うからです。

そして、「誰かが評価してくれなくても、自分一人で満足する事」を【自己実現】だとするのであれば。

それはそれで、人生が淡白になりそうな気もします。

「俺にも何かできる事ないかな？」という、この友人たちの欲求の正体が。「誰かに認められたい」や「お金を稼ぎたい」という想いから来ていたとしても、心の中に「モラル」さえあれば、それはそれで良いと思っています。

■ 本質的な問題は【承認欲求】ではない

本質的な問題は、【承認欲求】自体ではないと思っています。

問題は「他人から評価されるには、どんな事でも時間がかかる事」ではないかと思うのです。

そう、どんな物事であっても、「多くの人から信頼を頂く」には、途方もない【時間】と、場合によっては【お金】がかかるのです。

更に、僕の友人の殆どは「30代後半以上の年齢」です。

殆どは家庭を持っています。

つまり「仕事以外の時間」を、その「目標達成の為の時間」として当てなければなりません。

この事実こそが、【自己実現（あるいは承認欲求）】と向き合う事への抵抗感を強め、【ストレス】へと変貌させてしまうものだと思うのです。

■ 解決する方法について

「他人から承認される（認められる）事」に対して、過度な期待を持たなければ良いだけだと思います。

例えば、「ビジネスの世界」に置き換えて考えると。

僕は「サラリーマン時代」から、「新規事業を、軌道にのせる事」に携わったりもしてきましたが。

「新規事業」に関して言えば、【売上】をある程度軌道に乗せる為には、「早くて３年、通常５年」は、どうやってもかかります。

チーム全員が、毎日必死に働いても、「早くて３年、通常５年」です。

再度言いますが、「売上を上げる」＝「多くの人からお金を頂く事」です。つまりそれは、「多くの人から、評価された」という事です。

こう考えると、「多くの人から評価される」には、会社規模で動いたとしても、３〜５年はかかるものなのです。

殆ど、【根気の世界（自分達との戦い）】になってくるのです。

話は戻りますが、だからこそ「他人から承認される（認められる）事」に対して、過度な期待をしない事が重要なのです。

早いタイミングからこれを求めてしまうと、それこそ【自己実現】は、ただの【ストレス】にしかなりません。

「あまり期待をせず、まずは何かを始めてみる事」が重要だと思います。

結果的にそれが「多くの人から、評価される事（承認欲求）」に繋がれば良いのかなと思います。